『ペルソナ5 ザ・ロイヤル』をプレイした話

私はこのゲームのためにPS4を購入しました。といっても、アトラスゲーは初体験。ありとあらゆる界隈の友人たちに「お前は絶対に好きだからやれ」と洗脳されました。実際にそれに違わぬ面白さでした。 

丸喜先生がお気に入りです。気付いたらテーマを買ってました。

ペルソナ5 ザ・ロイヤル - PS4

ペルソナ5 ザ・ロイヤル - PS4

  • 作者: 
  • 出版社/メーカー: アトラス
  • 発売日: 2019/10/31
  • メディア: Video Game
 

生まれて初めてのPS4のゲームだったので、「画面が綺麗…」「今の据え置きゲームってスゲエ…」ってゲームにはあまり関係のない感想が口から漏れてました。あとマップ広過ぎて攻略に手間取りました…。ゼルダくらいしかこの手のゲームやったことないから…。

CERO:Cの割には、学生向けの内容、という印象でした。それと、後で『幻影異聞録』の移植されたのでそちらもプレイして(そのうち感想も上げる)感じたのですが、その時の流行りや世相をよく表してますね。SNS社会とか、東京の街並みとか。ホンモノの東京がそこにあるようでした。

なんといってもUI周りのオシャレさと快適さの両立が他のゲームの追随を許さない、センスの塊です。武見先生のショップUI初めて見たときため息出ました…。

あとは攻略サイト見ずにやったのでそれは結構辛かったです。コープってなんぞや…バトンタッチってなに…ダウンって…みたいなことを手探りでやりましたが、これも初見ならではの楽しみですね。一生に一度だけのゲーム体験です。

主人公が高校生というだけあって、全体的に「あ〜〜若いな〜〜」という部分は多かったです。怪盗団だって言うたら自己満足ですしね。「何かチカラを手に入れてこの世にのさばる悪を成敗したい」なんて気持ちの具現化がくど過ぎない良いバランスだなと。だからこそ「怪盗団」、なるほどな〜。私はアニメも見ずに前評判の良さだけで買ってしまったのですが、追加要素で無い部分の最後のボス、つまり、無印版のボスは結構早い段階でわかってしまったのであまり驚きもなかったのですが…。ラスボスは素直に驚きましたね…。(ネタバレ緘口令なので多くは書けませんが)

新キャラも無理やり入れたと言うわけではなく、自然にそこにいたことも新規プレイヤー的にはありがたかったですね。

ただ…攻略するのに…ダンジョンが…広過ぎる……。周回するのに100時間程度を要してしまうので、まだ一周しかクリアしてませんが…

ラスボスの思想、すごく分かるんですよね。みんながみんな、強くあって立ち上がれるわけじゃ無い。でも、それを「不幸」であると認知するのは違うよね…。みんな、「現実」を受け入れて、前に進むしかないし、そこで進む力がない人にとっては、「あぁなりたかった」という想いを引き摺って重荷にしてしまうのもわかります。私自身もそうです。でも、「現実」で生きていく以上はそれを元に、理想に近付けるように努力するしか。結局はそれしかないんですよね…。

そういった意味で今作のラスボスは、他のダンジョンボスとはまた違った味を出していました。おいしー!

私は望月淳先生の『Pandora Hearts』という漫画が大好きなのですが、そこで、「誰かのためを言い訳にしないこと」というセリフがありました。

朝井リョウ先生は自身のラジオで「してあげたのに」の話はされていました。

https://www.buzzfeed.com/jp/harunayamazaki/ryoasai-marry

 

そういう意味では今作のラスボスは究極的に自己満足で自己犠牲を行う人物だったように思います。行動が「自己満足」であることに気付いた、初めて次のステップに進めることが現実世界でもあります。

でも誰だって手を取り合って、人は生きています。その手を取り合う強さ、みたいなものを怪盗団は持っていたし信じていたけど、ラスボスは無くしてしまっていたんだなと。

重荷を背負うことを人はやめられません。いつたってなんらかの悩みや問題を抱えていて、少しずつ消化しないとパンクしてしまいます。私自身、そのような経験があります。

私はキリスト教系の学校出身なので、よく聖書の箇所を引用したり、思い出したりする傾向がありますが、プレイしているときはこの箇所がぴったりだなと思いました。

「疲れた者、重荷を負う者は、だれでもわたしのもとに来なさい。休ませてあげよう。」(マタイ11:28)

誰にだって休息は必要です。責任から逃れるわけではなく、休む必要があるのです。

強いメッセージ性を持った本作、非常に楽しくプレイすることができました。

どこまでがゲーム内の現実かわかんねぇ…という気持ちにはなりましたが、青春らしい爽やかさと大人の辛さを併せ持った一作でした。

プレイ時間は一周で100時間程度、トロコンしようと思ったらもう少しかかりそうですね。まだまだ遊ばせていただきます。